イマージュ 青いドレスを身にまとい 風にまかせて彼方へ駆ける いつの間にか ひと夜の夢が 手足に纏わり 寂れた大地に朽ちてゆく さざめく街の酔いをからめ 瞼に照りつけるイマージュ それもやがては 亜麻色にうつろい過ぎてゆく 想い出はまるで鳥のよう 風色（かざいろ）の中 溶けおちて 見上げた空の向うから こっそり小さな笑みを浮かべる こんな風に夕暮れは 日に日に私をせつなくさせて 深い闇夜に突き放す 消え入る絵空事のように すべては儚（はかな）くあるけれど 心の奥に銀の針 ちくりと刺して駆け抜ける